映画監督のデヴィッド・リンチが文化・芸術に特化したセミ・プライベートの複合クラブSILENCIOをパリの2区にオープンした。
グランドオープンは10月7日で、それまではVIPや関係者のみのプレオープン。ってことで、詳細についてはグランドオープンまで秘密らしい。

クラブの名前は、2001年に制作された映画マルホランド・ドライブのクラブ・シレンシオから名付けられている。
クラブなのに、SILENCIO(静寂)っていうのも不思議だけど・・・。
ところでタイトルの”箱”だけど、クラブのことをフランス語でboîte de nuit(夜の箱)って言うの。ただ、それだけ・・・。

silencio.bmp650m2の空間にはバーやクラブの他、図書室や24席のミニシアターがあるらしい、さすがSILENCIO(静寂)

空間コンセプトから家具に至るまでデビッド・リンチが自らデザインという熱の入れよう。
映画館の座席に興味を持っていた彼はチームとともに人間工学に基づいたこだわりチェアーを開発したらしい。
しかし、扉から地下へのアプローチは人間工学をガン無視したような真っ暗闇の階段らしい。足元には注意されたし。
ビックリするのが、喫煙室が用意されていること(yellow forest:黄色い森とネーミングされている)
喫煙者が多いパリのクラブでは珍しい?

j_accuse.jpgこの場所にはちょっとした歴史的ストーリがある

≪J’accuse(我、弾劾す!)≫という言葉を聞いたことがあるだろうか?
作家のエミール・ゾラが大統領フェリックス・フォールに宛てて、新聞L’Auroreの一面に公開質問状を掲載した。その大見出の言葉だ。(詳しは、ウィキペディアのドレフィス事件
Silencioは以前このL’Auroreの印刷所だったらしい=この言葉がここで100年以上前に擦られたってこと。
なんとも何とも重みのある場所だ。さすがSILENCIO(シ~ン)

セミ・プライベートクラブだけど、会員じゃなくっても入れる

営業時間は夕方6時~朝6時。18時~0時の入店は会員ONLY。その時間帯に映画やコンサート、討論会などのイベントが行われるらしい。
0時からはパブリックタイムなので、クラブエリアには誰でも入れる。SILENCIOからBRUIT(喧噪)になるのか?

イベントに参加できる会員になるためには、年会費780~1500ユーロ(フランス在住者のみ)
同伴者は2人まで入場可で、1人あたり15ユーロかかる。
アリ?じゃ、コテコテ日本人の私達は会員をナンパしないと入れないの?…と、読み進めると、30歳以下とツーリスト(フランス国外在住者)は420ユーロ/年で会員になれるそう。
更に公式サイトを見ると、月払い(35ユーロ/月)もあるようなので、滞在期間だけ使える会員を狙えるかも。
(映像系で短期留学している人達には人脈づくりにもってこいかも)
いずれの会員申し込みもSILENCIOのオフィシャルサイトを通して行うことができる。

Membership rates
La carte (Regular) 780€ tax-incl./year or 65€ tax-incl./month
La carte + (Premium) 1.500€ tax-incl./year or 125€ tax-incl./month
Reduced rate* 420€ tax-incl./yea or 35€ tax-incl./month
* Under 30 years of age and foreign residents (main residence abroad)

SILENCIOオフィシャルサイトより

ちなみにサイトは秘密保持感を重視しているのか?かなり見辛いデザインなので、文字を全選択し反転させて読もう(フランス語/英語のみ)

とはいえ、何度も言ってしまうが、0時以降に行けば、誰でも入れるようなので、興味がある人はチャレンジしてみて。

情報ソース:
[MetroFrance.com] David Lynch, du cinéma au sous-sol parisien
[leMonde.fr] Le Silencio, nouveau club parisien signé David Lynch

LE SILENCIO
142 rue de Montmartre
75002 Paris

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Notes de voyage管理人
リクルート、医療系マーケティング会社等へ経て、現在は事業コンサルトとして活動中。 2008年に念願のパリ留学(2ヶ月の短期ですが…)を果たし、頻繁にヨーロッパへ通うも、最悪の相性からか(?)必ず災難に遭遇する。 近年は、本業が忙しいため、近場を彷徨いつつ、○年後に世界一周を目論んでいる。 趣味は旅行、リサーチ、食べ歩き。
https://www.voyages.jp/

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